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あんまりこの公園て、いい印象ないんだよなぁ…でも、ヤツを撒かないとだし… 未だ坂崎家の立てこもった客、カイジ…居候とはいえ、一人になりたいときもある。でも、最近犬の散歩をダシにしようとすると、一番一人になりたい原因の坂崎家の愛娘がまとわりついてきてうざい…ので、時間を決めずに「職でも捜しに…」と、ふらっと出ることにしていた。 そして今日も、坂崎に『二度と戻ってこなきゃいいのに』とありありと描いてある顔で送り出され、職探しならぬ散歩に出たカイジであるが…何があったのか本日美心が恐ろしく早く帰宅…家を出てからけっこうな距離を歩いているのに、「カイジくん待ってぇ〜っ」と大声を張り上げ、美心が愛犬を引きずりつつ、猛ダッシュ… 引きずられる坂崎家の愛犬ユージを気の毒に思いつつも、何とか美心を撒くカイジであるが、自動追尾装置でもついているのか、5分もするとヤツの確認視野に入っているような状態… 隠れる場所もなくなって、目に付いたのが以前、ユージに連れられて良く散歩に来ていた公園。 遠藤に再会してから、なんとなく足を向けなくなっていたが、植え込みにしゃがみつつ移動すれば、なんとかかわせるかも知れないと、自分を呼ぶ女の声に、怯えるように公園に入ったカイジである。 それにしても、帝愛に追われていた頃は、もっと堂々としていたものが…なにやら難儀な男である。 「げっ」 「おう!」 そしてデジャヴのようにまたあの男と出くわした。 いや、お互いが発する言葉は似たようなものでも、デジャヴと言うにはかなり異なる様相を呈している…確かに遠藤はカイジ犬を連れている。だが、遠藤の付属物がさらに増えていた。 今時珍しい、三つ折り靴下に膝下丈のプリーツスカートにセーラー服、黒髪さらさらストレートのロングヘアのけっこうな美少女連れなのである。その顔はどこかで見たような気がするのだが、それより遠藤が女子高生連れということのインパクトの前に、そんなことはあっけなく消し飛んだ。 カイジ、思わず指をさし、「え…援交!?」と、素っ頓狂な声をあげてしまえば、 「何を人聞きの悪いっ!!」と、遠藤、本気モードで怒鳴る。 そのとき 「カイジくん、ど〜こ〜…」 と、遠くで美心の声がした。 「モテモテだなぁ、カイジ」 皮肉たっぷりに遠藤がくちびるを歪めて見せるが、今、追われている現状にあせったカイジ、思わず助けを求めるにはもっとも危険な男に「かくまってくれ」と言ってしまった。 「ほう?…もちろん、タダじゃないよなぁ?」 「なに言ってやがるっ!!1億2785万っ!!」 「だから、あれは正当な…」 「黙れっ!1億2785万っ!!」 自分の車にいたずらされたことやら、彼の方から遠藤に会いに来たときには遠藤の両隣の車がボコボコにされたことなどを思い出し、ああ、そういえばこいつ、お人好しかと思いきや、けっこう陰湿なヤツだったんだよなぁ…と、思い出した遠藤である。 サングラスを片手で押さえて位置をなおすふりをしつつ、少々心的に痛む頭を押さえて、駐車場に俺の車があるから先に行ってその辺で隠れてろと、カイジを促す。 脱兎の如く走り去るカイジの後姿を目で追いつつ、「相変わらず学習能力ないのかねぇ…」と遠藤は一人呟いた。 さて、座り心地のいいはずの高級車の後部座席…だがカイジは居心地が悪い。 それもそのはず、自分の隣にはカイジ犬と楽しげに戯れるセーラー服の女の子…それも聞くともなく聞いていると、遠藤に呼びかけるときは「おじさま」…その言葉通りに捕らえるなら、叔父と姪という関係なのだろうが、いまどき親戚のおじさんを『様』付けで呼ぶ女子高生など、カイジの常識ではもうテレビで見る別の次元の生物… それに清楚ではあるのだが、呼ぶときの響きに艶…というほど艶めかしくもないが…そう、特別な好意めいたものが感じられるのだ。単に親戚の中で特に親しいおじさんというのとは、またなにか別の… で、遠藤はといえば、なにやらご機嫌で、でたらめな鼻歌なんぞ出ているし… あれか?同僚の新婚家庭の新居に行きたくもないのに付き合いで敷居をまたぐことになった客の状態か? 自分のムカムカの理由がなんとなく腑に落ちて、ちょっとすっきりすると同時に、じゃあ遠藤のマンションに着いたら、今度はこの女子高生と遠藤がいちゃつくところを見にゃならんのか?と、またゲンナリした気分になる。 「遠藤さんすまねぇ、このあたりで降りるから」 坂崎のプレッシャーやら、まとわりつく美心から逃れても、これでは甲斐がないというもの。歩いて帰るのにはだいぶ距離はあるが、少し長い散歩と思えば坂崎家に戻れない距離ではない。 「…いいのか?俺は返してやろうと思って車に乗せたんだぞ?1億2785万」 「えっ?」 「…まぁ、使っちまったんで、分割になるがな」 過去にあれだけのことがあったとなれば、その言葉は信用に値するのかどうか…考えなくとも結論はすぐに出そうなものだが、沼攻略の際、気は進まない様子であったのに工作費からトイレでの貸付まで、それでも遠藤が出資せねば、カイジは今、ここにいはしない…そんなことを考えると、信じてもいいのかもしれないと、チラリと思う。 また、信じたい理由もあるのだ。 人の情けに縋って、いつまでも居候生活を送るわけにもいかない。とにかく金さえあればどこへでも行ける…失ってしまったものは仕方がないと思ってみても、返してくれるとなれば、ノドから手が出るほど欲しい金だった。 そんな心の弱い部分が、限りなく黒に近いグレーを、白に近い色に染め替えようとする。 「信じられないか?…無理もねぇがな。ともかく寿司ぐらい取ってやるからうちに来い」 一瞬、過剰すぎるスキンシップをとられたことを思い出し、あんたんちはヤダと言いかけるカイジだったが、ペット連れで入れる店などごく限られる上、ぐうたらフリーター…もといニートに、どうみてもカタギには見えない中年オヤジだけならまだしも、さらに女子高生一人に犬一匹のグループである。あんまりわけのわからん組み合わせで、そのへんの店になんぞ入りたくはない。 まぁ、遠藤との関係はわからんけど、女の子がいる前でヘンなことはしないだろうと、カイジはあきらめ、OKの意思表示の代わりに黙り込む。 バックミラー越しにカイジの様子を窺っていた遠藤がにやりと笑ったが、カイジはそれに気づかないふりをして、窓の外の流れて行く街並みをぼんやりと眺めた。 寿司は松竹梅の竹…つまり中ランク。回転寿司かスーパーのパックものしか口にした記憶がない身としては、それでも充分贅沢ではある。 「でも、一度くらい特上…」 おなかがふくれると、気も緩むらしい。 ささやかな願望がぽろりとすべり出ると、ここに至るまでにいろいろ苦労していたであろう男が怒る。 「若いうちから贅沢するな」 「ヘイヘイ」 自分は善良な市民から暴利をむさぼっているくせに…と、心の中で毒づくが、せっかくあの金を返してくれると言ってるのに、機嫌を損ねてもまずいので、その程度にとどめておく。 そんな二人のやり取りを眺めている少女と、ふと視線が合った。 「あんた、ホントに食わなくていいのか?」 少女は寿司桶から玉子だけを二つほどつまみ、あとはお茶をすするだけ。どこから見ても華奢そのものだから必要はなさそうだが、思春期の女の子にありがちな『どうみても不必要なダイエット』ということもありえるが…それにしたってバランスが悪い。 少女が困ったように微笑んでいると、遠藤から返事が返ってきた。 「繭子は特殊なんでな。固形物はそのくらいにしておかないと、体が受け付けねぇんだよ」 「病気か?」 「いや…あとで教えてやる。それよりお前、酒呑んでないな。日本酒がダメならビールも冷えてるぞ?」 「ん…でも、坂崎のおっちゃんのトコに帰るし…」 アルコールは一通り好きだが、居候が酔っ払って寄宿先に帰るのもいかがなものかと思う…だがそれは理由の一つでしかない。口に出さぬもう一つの理由は、遠藤から勧められる飲み物には、また何か仕込んであるのかもしれないという警戒感。 ただ、寿司のわさびが少々効きすぎているのかノドは乾くので、繭子と呼ばれた女の子が入れてくれたお茶は先ほどから飲んでいるが… 「まぁそういわず、ゆっくりして行け。知らぬ仲じゃないし、俺からあのオヤジに電話しておいてやる」 「いいよ、もらうものもらったらすぐ帰るし」 それを聞いて遠藤、にっ…と笑った。 「その『もらうもの』を渡し終えるのに時間がかかるんだよ」 「それはどういう…」 カイジが言い終える前に、ガクンと体の力が抜けてバランスを崩し、椅子から転げ落ちた。 まさか、また…? 「もっとのんびり積もる話でもしたかったのに、お前がお茶ばっかり飲むから…」 責めるようなセリフをニヤニヤしながら口にする遠藤…嫌な予感がした。 「面白いものを見せてやる。…繭子」 少女を呼ぶとその耳元で何か囁く。彼女はそのまま、寝室へ姿を消した。 「なんなんだよ、いったいっ…それにあの子…」 眠くはならないが、体に力が入らず、ろれつの回らない舌で必死に叫ぶ。 遠藤の部屋…と言う時点で、こうなる予感はあった。だが…パニック状態の中で、自分が一番腹を立てていることは、どうやらまた騙されたことでも、薬を盛られたことでもなく、女子高生のことなのである。そんなことにショックを受けているなどと認めたくないのに、動揺しているせいか、本音がポロリと口からこぼれる。 「妬いてんのか?」 「だれがっ」 顔を赤くしてわめくカイジに、遠藤は心底楽しそうだ。 「あれはお前が心配するようなもんじゃねぇよ…お前のねぇちゃんよりもさらにお前に近い肉親みたいなもんだ」 その言葉にますますわけがわからなくなるカイジである。あの少女を最初見たとき、確かにどこかで見たような印象は受けた…だが、よくよく思い出してみると、姉の高校時代の頃の面影が確かにある。もしや、自分が存在を知らなかった妹かとも思ったが、どう考えてもその線だけはない……薬のせいだけではなく、頭がクラリとした。 数分後、屈辱的にお姫様だっこで寝室に連れて行かれれば、ベッドの上には一糸まとわぬ黒髪の… 先ほど寝室に入っていったのは繭子という女の子である。だから当然ベッドの上にいるのは彼女だと思い、遠藤を罵倒しようとしたカイジは、その姿を見て唖然とした。 「…お…俺?」 違うところはと言えば、頬に傷がないことくらいの、どうみても自分の顔だった。 「驚いたろ?」 遠藤はいたずらっ子そのものの顔である。 驚くも何も、カイジにはわけがわからず、自由の利かぬ体でやっと首を動かしてベッドの上の自分の顔と、遠藤の顔を交互に見るばかり。 「これが1億2785万の使い道。セクサロイドカイジ兼繭子だ!」 「はぁっ!?」 自分が作ったわけでもあるまいに、どこぞのマッドサイエンティストもかくやという自慢っぷり…聞いているほうは素っ頓狂な声もあげようというものである。 「…あのさ…聞いてもいいか?」 「なんだ?」 「兼繭子ってことはさっきの女の子が俺とそっくりなあの人なわけ?」 「ああ」 「女装させてたにしては、どう見ても顔から骨格から身長から頭身まで全部違うんだけど?」 「それは胸部と下腹部のアタッチメントを交換させると、自動的にそうなる」 「はぁ?」 どこぞで自分のそっくりさんを雇ったのかと思ったが、その話を信じるならホントにメカらしい。 「お前だって、電子レンジの使い方は知ってても、具体的な内部構造までわからんだろ?それとおんなじだ」 確かに電子レンジの具体的な構造を知らなくても使えるが、それとこれとは話が違う…ような気がする。 よっこいせと、遠藤はセクサロイドカイジの隣にカイジを寝かせると、自分もベッドの縁に座った。 「お前もなぁ…多分看護士かなんかの適性あったんだから、そっちに進めばこんなことにならなかったんだろうよ。…あの爺さん、シェルター作った後、安心して自分の身の回りの世話をさせられる忠実なメイド兼看護婦兼愛玩人形が欲しくって、サンプルにお前のクローンをベースにして、生体パーツと機械パーツが融合した、丈夫で長持ちのセクサロイドを作ってたんだと」 地下帝国建設といい、実用的でないものに無駄な金をかける企業もあったものである。 「…なんなんだよ、それ…だいたい、そういうのって女の子…」 「実験段階で女の子は使わない主義なんだと。ついでに信じられねぇことに、お前からギャンブル狂要素とだらしなさ要素を遺伝子操作でちょこっととっぱらったら、飼い犬のように忠実で天使のように献身的で子猫のように愛くるしい人格になるそうだ。で、遺伝子操作しないでそんな可愛い性格でその上女の子だったら、普通に幸せになってるからあやしげな研究施設に献体なんぞする機会はない。だがお前だったら地下で遺伝子情報取り放題だわ、まさか地上に戻ることになるなんて思ってなかったから、まかり間違って表ざたになって人権うんぬんで面倒がないってのもあったらしいな」 人道上の理由でクローン人間の研究の禁止とか、一応各国で取り決めがあるはずなのに、金の力と闇の権力はそんなものを無効化してしまうらしい。 SF世界の結晶のような自分そっくりの、遠藤の言葉を信じるならセクサロイドが、自分の隣で恥じらうように毛布を胸元に引き寄せて座っている…カイジの頭はくらくらしっぱなしだ。 「だが、お前が地上に戻っちまったんで、せっかく完成したセクサロイドも研究の成果だけ残して廃棄処分にされるってところに、たまたま俺が出くわして買い上げた。お前だって、自分の双子の弟みたいなのが、ばらばらにされて廃棄処分とかはいやだろう?」 自分が預かり知らないところでなら、いっそその方が…とも思うが、いざ実物を見てしまうと、『廃棄処分』なことをいいことに陵辱の限りを尽くされ、生きながらミンチにされるようなことになったら…と思うと、本人が指を落とした経験者であるがゆえに、想像するだけで確かに嫌な気分になる。 「ところで返済の件なんだが…」 「却下」 「人の話は最後まで聞けっ」 聞くまでもなく、この状況下でそれはどう考えたって、カイジにとって不利益な提案としか思えない。 「高めの援交一回の相場で5万として1億2875万なら2557回。バブルの頃なら超高級なお風呂屋さんで一晩40万てのもあったみてぇだが、そんな値段設定で返済すると、伊藤君はまた暴利だなんだと言うだろうしなぁ…」 「…バカっ!!そんな現物支給なら、むしろ返済するなっ」 普段のカイジであれば、少なくとも遠藤に対しては決して言わないであろう『返済するな』と言う言葉がしっかり聞こえているにも関わらず、遠藤はそれをちゃっかり無視して、己の返済計画をカイジの耳元で言い続ける。 「まぁその40万コースでも、丸一ヶ月と一日は泊まってもらわないと全額返済できない。金利の返済もご希望なら、現物支給でなら特別に無制限でつけてやろう。まぁ、こんだけ良く出来たセクサロイド相手でも、またお前のことだから暴利だなんだとぬかすんだろうから、俺も毎晩、全身全霊をかけてサービスしてやる。二人がかりで可愛がってやれば、さすがに一晩40の計算でも文句ねぇだろ?」 文句ありありだが、声は出せるようになったのに、体は相変わらず自由にならない。このままでは少なくとも一晩分の返済はされてしまうっ…というより、売春は嫌だがこれは自分が現金でもらわなくてはならない労働になるんじゃないのか? 「人を慰みものにして楽しいかっ!?遠藤っ!!」 「慰みものじゃなくて癒し系だ。まぁどっちだって人様を慰めるんだからおんなじようなもんだろ」 違うっ!!ぜんぜん違うっ!! 心の叫びは遠藤のくちづけによって阻まれ、もごもごと意味のない声になる。 それが合図だったかのように、セクサロイドのカイジも、カイジの髪をそっと撫でた。 「やめろっ、触るなっ!!」 生まれついての双子の兄弟ならいざ知らず、いきなり目の前に現れた自分と瓜二つの、それも人でないものの存在は、ドッペルゲンガーと遭遇しているようなものである。親近感より生理的な恐怖を感じた。 カイジの悲鳴にもまったく動ぜず、セクサロイドカイジは遠藤を見つめる。 「…あれはお前も初めてだよな?」 セクサロイドカイジは頬を赤らめ、コクンと頷いた…どう見ても感情があるとしか思えない仕草に、セクサロイドうんぬんの話がカイジをおちょくるための嘘で、遠藤が戯れに自分とそっくりの男を雇ったものだと、一瞬思ったカイジであるが… 「バカっ!!なんだよ、それっ!!」 自分そのものの体の中心に、一箇所だけありえない部分が一つ。確かにメカである…メカであるが、そんなことで知りたくなかった。カイジは信じられないやら、情けないやらで、とうとう泣き出してしまった。 「バカ遠藤っ…人の体の大事な部分に、なんてもんを…」 「いや、だって、せっかくメカなんだから…メカにはやっぱドリルだろ」 「なにが一晩40万分だっ!!痛いだけだろっ」 「新素材だから、多分気持ちいいぞ?俺は試す気ないけどな」 「多分、大丈夫…初めてだけど」 「俺のクセに何言ってやがるっ…つーか、俺なら俺らしく、股間のものを作り変えられたら怒れっ!!」 「ああ、それは無理だわ。セクサロイドはご主人様の言うことはオールOKだし。俺とするときはお前とおんなじ可愛いのがついてるぞ?」 「可愛いじゃないっ!!標準だっ!!あ〜っもう、わかった。40万の返済されてやるから、せめて普通のにしてくれっ!!とにかくドリルは嫌だぁ〜っ」 カイジがヤケクソでとりあえず一晩40万の返済の現物支給を受け入れてしまったのとおなじころ… 「兵藤様、痛くないですか?」 とある豪邸にて、兵藤会長はメイド服姿のカイジに肩を揉まれていた。当然セクサロイドカイジである。 「おうおう、気持ちいいぞ。いい子だなぁカイジくんは。わしにはカイジくんと似たような年の息子がおるが、まったく可愛げがなくてのう…お前も可愛いが、オリジナルのカイジくんも息子に比べれば、すごく可愛い…いっそ、もしわしの亡き後、財産をすべて譲ってもよいくらいじゃ」 「兵藤様、そんな…」 「よいよい。金を持ちつけない男が分不相応に金を持ったら必ず不幸になる…それを楽しく想像しながら冥土へ旅立つのもまた一興。まぁ、もしかしたらわしの方がカイジくんより長生きかもしれんがね」 はるか遠くからみれば、爺さんと孫娘のほのぼのした光景に見えるかもしれないその風景を、物陰から射るような視線で見つめる一つの影… 「なんだと?俺を排除して、縁もゆかりもない人間に全財産相続させる気か?あのクソジジイっ……面白い。そのカイジとやらの器、俺が試させてもらう」 こうしてカイジのあずかり知らぬところで、兵藤一族との次の一幕が切って落とされたのである。 あとがき これ書いてて一番驚愕したこと。『みつおりくつした』をうちのパソコン様が真っ先に『蜜檻屈した』と変換してくれたこと(普通の『三つ折り靴下』と変換するのに6回くらい変換キーを押した)…あたしがいっつもSM書いてるみたいでイヤ(字面見ると、げろ甘にねちっこくいじめまくったらカイジが陥落したみたいです。ある意味遠カイ的造語か?)。 どうでもいいことですが… ・最初のタイトルは『カイジ対メカカイジ』でした。 もしカイジがなし崩し的に遠藤に囲われたら、セクサロイドカイジに影でいろいろいびられそうです(影じゃなくてもセクサロイドカイジがカイジの上で騎乗位で受けたとして、遠藤さんに「もっと動けよ」と言われても、「だってこの人の小さくて、動くとズレる…」とか言って、カイジのプライド傷つけそうです。セクサロイドカイジもカイジもサイズは同じなんですが…)。で、カイジ犬にも『俺より下のモン』あつかいされてそうです。姑と小姑がいるトコに嫁入りした状態のカイジ…かわいそうに…くくっ… ・遠藤氏はここ10年くらいあれで定着している女子高生の制服のスカート丈について「あんなん、制服じゃねぇっ!!」と、内心怒ってるタイプかと。で、繭子に着せるのは自分の青春時代のころに近い形のセーラー服だったり。繭子に見てるのは初恋の頃の手に入らない幻想なので「お前は一生穢れのない処女じゃなきゃいかん」と、繭子モードの時はセクサロイドなのに手を出さない。ただ、膝枕くらいはしてもらってそう。 いたすときはカイジモードでですが、おんなじ顔なのに従順すぎて、本人じゃないことに虚しさを感じたり…という、若干シリアスっぽい設定もあったはずなのに、股間にドリルはゆずれなかったので、結局それは微塵もなく…(ついでにドリルを持ってきたので、えろげで双子キャラにありがちな、あんなプレイやこんなプレイが入れられなかったです…それは各自妄想で…) カイジにひどいことするのは、手に入るところにいるのに、なかなか完全に自分のものにならない苛立ちと、確認はしてないけど両思いってとこから生じる甘えってことにしといてください。 |